コンポーザー・プロデューサー・ミュージシャン

佐久間 正英

ECLIPSE TDを使って、レコーディングをしながら会話ができるんです。

佐久間正英様は2014年1月16日に逝去されました。
謹んでお悔やみ申しあげますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

GLAY、BOOWY、JUDYandMARYなどのプロデュースや、数多くのCM、映画、テレビなどの音楽制作に携わる佐久間正英さん。今回は佐久間さんが実際にECLIPSE TDをスタジオモニタースピーカとして使用されている「dog house studio」を訪問し、お話を伺いました。

ECLIPSE TDとの出会い

初めてECLIPSE TDシリーズスピーカーを聴いたのは、TAKURO(GLAY)の家です。この時はパーティーで周りも騒々しかったので、 音はよく分かりませんでした。ECLIPSE TDシリーズスピーカーのことはイギリスのレコーディングエンジニアMichael Zimmerling から評判を聞いていたし、ネットで調べたりして知っていましたが、初めて見たときは予想していたよりも大きくて 重いので「あ、ちゃんと出来ているんだ」って思いました。(笑)

これまでのスタジオモニターとは全く別種のもの

実際にスタジオで聴いた時には若干の違和感がありましたね。とにかくこれまでのスタジオモニターとは全く別種のも のなので、最初は「スタジオユースとして大丈夫なの?」と思っていましたが、しばらく聴くにつれ、Michael Zimmerling が絶賛するだけのことを感じたし、Brian Eno等がホームページで賞賛しているコメントがそのままであることが分かりました。 そのままとは「位相特性の良さ」、まさにECLIPSE TDシリーズスピーカーが理論通りの音であるということです。それ以降、スタジオに常設し使っています。

レコーディング時の不思議

実際、今回ECLIPSE TDシリーズスピーカーを使ってレコーディングを行ったんですが、意外なメリットがあることが分かりました。 レコーディングをしながら会話ができるんです。
これはすごく不思議なことでMichael Zimmerlingとも話をしたんだけど、普通のスピーカは、耳元で大声を出して会話をしないと聞き取れないのが、ECLIPSE TDシリーズスピーカーの場合、ある程度音量レベルを上げた状態でも普通に会話ができる。音楽が邪魔にならず、大きな音で鳴らしても何故かうるさくないんですよ。
多分、すごく自然に鳴っているからじゃないかな。オーディオマニアが好む音なのかどうかは僕には分からないけど、鳴ってる音も会話も自然に聞き取れ るから、ECLIPSE TDシリーズスピーカーは長時間使っても疲れません。我々の場合、スタジオの音環境があまりよくないため、一般にレコーディングの時のスピーカには、 あまりクオリティを要求していませんが、ECLIPSE TDシリーズスピーカーは、真剣にプレイバックを聞き込むときに役に立ちます。今回のレコーディング に使ってみて感じたのは、ヴォーカルダビングをしているときに、細かいピッチやニュアンスがとても分かりやすいということです。

ECLIPSE TDで、レコーディングするときのポイント

レコーディングでは、通常、スピーカーをいくつも使いますが、ECLIPSE TDシリーズスピーカーは横に他のスピーカを並べてしまうとすぐに影響を受けてしまい ます。普通の箱型スピーカの場合、こういう経験は無いんだけど、ECLIPSE TDシリーズスピーカーの場合は、やはりラウンドバッフルの効果がうまく出ているからじゃないかな...。 だから空間をすっきり空けて使うことが大きなポイントです。

レコーディングエンジニアをめざす方へ…

レコーディングエンジニアを目指すのであれば、自分のやりたいジャンルに関係なく、生演奏の音楽に触れる機会をできるだけ増やすべきだと思います。
最近はスタジオの環境で作られた音に慣れてしまって、意外と生楽器の音を聞く機会が少なく、生楽器に触れず、スピーカの音に慣れて育った人は、 本当の音を見失いがちです。こういう機会が少ないと、今後音楽の世界で生き残っていくことは辛いんじゃないかなぁ。生楽器に触れる機会を増やす ことを第一にお薦めします。

profile

佐久間 正英 (コンポーザー・プロデューサー・ミュージシャン)

1952年3月1日、東京生まれ。1975年、「四人囃子」にベーシストとして参加。これを機に作曲・編曲家としての個人活動も開始。1979年、「P-MODEL」のファーストアルバムをブロデュース。以後、プロデューサーとしての活動も開始。数多くの音楽制作に関わる一方、プロデューサーとしての活躍は広く知られるところである。代表的なアーティストとして「BOOWY」「Street Sliders」 「UP- BEAT」「Blue Hearts」「エレファント・カシマシ」等、多くのロックバンド、ソロアーティストを手掛ける。2000年、氏プロデュースによる「dogoodレーベル」をSony Recordsに設立。「GLAY」を筆頭に、アーティストを展開している。