チェリスト

長谷川 陽子

ミュージシャン

藤井 フミヤ

インタビューのきっかけ

陽子:今日私がなぜここにいるかっていうことなんですけど、実は私中学時代にフミヤさんの大ファンだったんです。
フミヤ:あっそう!ありがとう!(笑)
陽子:その頃はフミヤさんの写真とヨーヨーマの写真を透明なプラスチックの下敷にはさんで授業中使っていて。それで、友達と休憩時間中にフミヤさんの歌なんかを一緒に歌っていたっていうはなしをデンソーテンさんにしたら、「じゃあ今回フミヤさんのインタビューワーをしてよ」って話になったんです。でも私インタビューを受けるってことはあっても、インタビューをするっていうのは初めてなのでいろいろ不備があるかもしれませんが、よろしくお願いします。
フミヤ:いえいえ。

フミヤのECLIPSE TDとの出会い

フミヤ:僕は最初LondonのスタジオでECLIPSE TDシリーズスピーカーを見たんだ。マイケル(MichaelZimmerling:レコーディングエンジニア)と豪ちゃん(屋敷豪太)が「フミヤくんこれいいよ。これにしなよ!これすごいから」っていきなり言われて。最初これ作ったの普通のスピーカーメーカーだと思ったの。デンソーテンとか全然知らなかったから。それで、今日改めてこうやってじっくり聴いたんだけど、だいぶゆらいでるなあ。
陽子:ゆらいでる.....(笑)。
フミヤ:音がすごいね。

陽子のECLIPSE TDとの出会い

陽子:私がECLIPSE TDシリーズスピーカーに出会ったのはギタリストの福田進一さんの紹介です。音を実際に聴く前から福田さんから話だけは聞いてたんです。いいよって感じで。でも、どういいかっていったってまあ聴いてみないとわかんないわって思ってそのままほっといたんですよね。
フミヤ:そのままほっといたっていうのも良く分かるよね(笑)。
陽子:言葉で言われたってスピーカーって分からないですよね(笑)。
フミヤ:スピーカーの音の違いっていったって微妙じゃない。
陽子:そう!それに好みもあると思うんですよね。福田さんの好みと私の好みも違うかもしれないって思って。それで、この5月にサントリーホールの小ホールで福田さんとのコンサートの時に実際に使ってみようって事になったんですが、正直言って私はPAとかでスピーカー使うのって割と反対だったんです。というのはチープな音になっちゃうから。そうすると興ざめになるし。でもまあとりあえずリハーサルで試しにっていうことで使ってみたら、非常になんていうのかこっちの出したい音をそのまま出してくれたんです。客席から帰ってくる音も非常にまろやかだし、品もちゃんとあるし、かといって芯もあるし。
フミヤ:そういう時って誰か他の人に聴いてもらったりするの?
陽子:ええ、ステージに降りていって聴いてみました。福田さん本当はギターなんですけどチェロも弾いてもらって。でまた福田さんがギター弾いているのを私が客席で聴いたり。実際ステージで弾きながら聴いているときと客席で聴いているときって当然違うじゃないですか。それぞれの場所でそれらしく聞こえて来るんですよね。それでいいなと思って自宅でも使うことにしました。

陽子のチェロとの出会い

フミヤ:チェロは、いくつからはじめたんですか?
陽子:9才です。
フミヤ:そりゃもう英才教育ですね。自分から始めたの?
陽子:そうです。親は普通にお嫁さんにいってくれたらって感じでした。
フミヤ:めずらしいですね。なぜチェロにしたの?普通バイオリンとかいっちゃうんじゃない?
陽子:ええ、うちの両親がアマチュアでバイオリンを教えていて、でもあまり上手じゃなかったんですよ(笑)。それでバイオリンっていうのは変な音がするから絶対嫌だと思ったんです。その頃うちの父はレコーディングの仕事もやったりしていて、家でもクラシックに限らずいろんな曲をかけていたんですけど、その中でチェロの音を聴いて「あっこれだったらいい音がする」っていうことでチェロをやりたいと言い出したのがきっかけなんです。

陽子&(進一+ECLIPSE TD)のコンサート

---長谷川陽子&福田進一のニューアルバム
"WAVE"のコンサート写真を見ながら---

フミヤ:こういうスピーカーの使い方でコンサートをやるのって初めてみたな。
陽子:最初はいろいろな試みがあったんですよ。このスピーカーを客席の方に向けるかどうしようかって。この置き方はジョン・ウィリアムズのやり方をやってみたんです。
陽子:私は弾いていたんで客席にはいなかったんですけど、お客さんとしては前からも来るし間接的に反射音的な要素もあるし、恐らく一番よかったんじゃないですか。福田さんの追っかけの人から「これまでで一番良かった」ってメールも来たそうです。
フミヤ:なるほどねえ。
陽子:こういった形でギターのコンサートをする時はスピーカーの音を出さないって事がポイントですね。クラシックコンサートっていうと、どうしても生音が命みたいなところがあって、ECLIPSE TDシリーズスピーカーを使ったときはいかにそういう感じに聴かせてくれたってところがすごーくよかったですね。
フミヤ:このギターの前のマイクで拾ってるんですよね?
陽子:そうなんです。
フミヤ:これ一本だけ?
陽子:そうです。チェロは基本的には生の音だけ。
フミヤ:このスピーカーでギターの音だけ出してバランス的にはいいんだあ。へぇー!じゃあよっぽどチェロの音がでっかいってことだね、オーディオ的に。まあボディーがでっかいもんね。
陽子:そうですね。怪物みたいなもんですね(笑)。こういう形でコンサートをしているんですけど、もうこのスピーカー無くしてはありえないというか。
フミヤ:そうなんですか?
陽子:特にギターのように音量バランスのとりにくい楽器は必ずスピーカー使うんです。でそうすると変なスピーカーだと本当に機械の音になっちゃう、でいかにもチープな感じになっちゃうですけど、このスピーカーだったら本当に上質な音がそのまま出てきて、お客様にもその音をお聴きいただくことが出来るし、自分たちにもそれが帰ってくるから。
フミヤ:デンソーテンもおもいっきり宣伝してもらってるね(笑)。じゃこのECLIPSE TDシリーズスピーカー普通のスピーカーと逆で、スピーカー自身の音を持っていないっていうところがいいんだあ!これで聴くとやっぱりいいよね。
陽子:録音された音がそのまま聞こえて来るって感じですよね。ようするに下手だったら下手な音がそのまま聞こえて来るって事ですよね。へへ。
フミヤ:でもそれはどちらかっていうと、もちろんプレーヤーもそうだけど、エンジニアの問題の方が大きいよね?
陽子:まあそうですよね(笑)。このスピーカーだとエンジニアの腕が試されますよね。
フミヤ:もうプレーヤー側の善し悪しはこの際問題外として(笑)。

陽子と進一のニューアルバム「WAVE」をフミヤ視聴

フミヤ:じゃあここで陽子さんの曲でも聴いてみようか!
陽子:はずかしいです。
フミヤ:最近は僕も生楽器の音を聴くのがいいね。だんだんそうなってきた。自分の音楽はいわゆるマスタリングが終わるまではしっかり聴くけど、それが終わったら...まあライブの時は再生しなくちゃいけないから....
陽子:そうそう、アルバムが形になるまでに本当に何度も聞くから、出来上がるとしばらくは聞けなくなりますよね。
フミヤ:そうだね。
陽子:だからこうやって改めて自分の音楽を聴かせられると「恥ずかしい!」って気になりますね。
フミヤ:俺みたいにボーカルだったらそうだけど、楽器も同じなの?
陽子:同じですよ。だってリハーサルの段階から自分の音って聴きまくっているじゃないですか。でレコーディングで聴くでしょ、マスタリングで聴くでしょ。カンパケで聴かされるでしょ。100回ぐらい聴いているかもしれない(笑)。
フミヤ:でも楽器ってさあ、そのボーカルが聞こえてくると顔とか浮かぶけど、楽器ってそんなに顔なんて浮かばないじゃない。だからそんなにボーカリストほど恥ずかしさはないって気が僕にはするんだけど。
陽子:今でも恥ずかしいと思います?自分の音を聴いて?
フミヤ:気遣ってかけられちゃったりすると「もういいよ」って感じになるよね。

---ここで"WAVE"の1曲目を再生---

フミヤ:でもいい音するね、このスピーカー、やっぱり。
陽子:スピーカーもいいけど私と福田さんもいいんです!(笑)。
フミヤ:ふふふっ!楽しいだろうね、楽器ちゃんと弾けると。
陽子:よかったら弾いて下さい。
フミヤ:この曲いいわ!
陽子:ほんと?うれしい!この曲のコンセプトは甘く切ないニャンニャン系。
フミヤ:ベットにもってけって感じ?
陽子:そうです。持っていって下さい。ご自由に。
フミヤ:別荘に持っていこ。
陽子:うれしい!
フミヤ:だってこれ聴くとシャンパンおいしそうじゃない。
陽子:生の楽器をやっていると、いいスピーカーで聴くのと変なスピーカーで聴くのと全然価値が変わって来ちゃうじゃないですか。是非いいスピーカーで聴いて下さい。
フミヤ:俺も音の聴き方ちょっと考え直そうかな。
陽子:このECLIPSE TDシリーズスピーカーお聴きになっていかがですか?
フミヤ:いやあ、なんだか空間が響くね。
陽子:そうなんですよね!奥行きがすごく感じられて。音があんまり前面に出てくるように感じられなくて出てきているんだけどうるさくない。 インタビューのはじめにBGMで使っていたのは、オノセイゲンさんがフランスのとある森の中で、 明け方の鳥の鳴き声をマルチチャンネル録音されたというリリース前のマル秘ディスクらしいんですけど、本当に森の中にいるようでとっても癒されます。
フミヤ:長谷川さんは自宅これなんですか。
陽子:ええ、これまでいろいろ聴いたんですが、ECLIPSE TDシリーズスピーカーだと何のジャンルを聴いてもどんな楽器を聴いてもばっちりですね。
フミヤ:俺も考えようかな。我が家は今違うスピーカーなんですよ。なんかここまでいい音ってしないんだよね。うちのはティッシュペーパー1枚ぐらい貼らなきゃいけないって感じ。そうしないとちょっと気持ち悪い。.....俺もこれ買うわ!

長谷川陽子さんの新譜情報
http://www.yoko-hasegawa.com/profile.html