ジャズピアノトリオ

H ZETTRIO

エイチゼットリオ

ジャズピアノトリオ H ZETTRIOは、超絶テクニックと唯一無二の楽曲センス、そして圧倒的なライブパフォーマンスで、ジャンルの垣根を超えてポップミュージックの第一線で活躍。リオデジャネイロ五輪の閉会式において、東京への五輪旗引き継ぎ式で彼らの楽曲が使われたことも大きな注目を集めた。

今回、自宅で「TD-M1」を使っているというH ZETTRIOの3名にツアーの合間にお時間をいただき、ECLIPSEのスピーカーのサウンドをどう感じているのか、お話を伺うことができた。

H ZETTRIO:H ZETT M(piano/青鼻、写真中央)、H ZETT NIRE(bass/赤鼻、写真右)、H ZETT KOU(drums/銀鼻、写真左)

本日はライブツアーの合間にお時間をいただきましたが、H ZETTRIOは日本国内はもちろん、ワールドワイドでも積極的にライブをされています。このインタビューの直近では、中国と香港でもライブを行われました。

KOUさん 中国のライブは、男性の野太い歓声が新鮮でしたね(笑)。「うおーっ!」って盛り上がっていく感じで。

NIREさん 確かに日本よりも男性のお客さんが多かったです。みんなH ZETTRIOの曲を知ってくれていて、曲ごとに反応があるのがすごく嬉しかった。KOUさんの広東語のMCも炸裂して。かなり通じていましたよね(笑)

一同 ははは。

H ZETTRIOはインストゥルメンタルバンドでありながら、ポップフィールドでも大きな人気を得ていることでも注目されています。やはりインストゥルメンタルであることに言語の壁を超えていける強みを感じたりされますか。

Mさん わかりやすいし、入りやすいだろうなというのはありますね。中国では歌詞に検閲が入るらしいですから、今回のライブについてはそれらは影響してないですし。

KOUさん 世界中どこに行っても、ダカダカダカって弾くと、「わーっ」ってなる。そういう反応のわかりやすさはありますよね。

H ZETT Mさん(piano/青鼻)

3月にニューアルバムを『Mysterious Superheroes』リリースされて以来、日本国内でも全国ツアーを続けられています。一方で日本のファンの反応はいかがでしょうか。

Mさん 日本の方は、やはり温かく迎えてくださっているというのを感じます。

NIREさん 東京や大阪といった大都市には年に何回か行きますが、そうではない地方の街だと1年に1回くらいしか行けなかったりするので、「待ってたよ!」という感触が伝わってきて、ありがたいし、暖かいなあと思いますね。

さて、H ZETTRIOのみなさんがECLIPSEのサウンドを初めて聴かれたのはどのような場面だったのでしょうか。その時は、ECLIPSEのサウンドについてどのような印象を受けましたか。

NIREさん たまにライブをさせてもらっている「ビルボードライブ大阪」の楽屋に、ECLIPSEのスピーカーが置いてあって。「なんだこれ!」と、最初はその形にすごく驚いたんです。自由に使っていいということだったので、スマートフォンを繋いで音楽を聴いてみたらすごく音が良くて。

Mさん 自分たちの音楽もECLIPSEで聴いてみたのですが、音の良さにびっくりしました。それほど大きなサイズではないのに、音がすごくきれいに聴こえて。

KOUさん ECLIPSEで聴いた直後のライブを、ずっと付いてくれているスタッフが「今日はすごい良かった」と言ってくれたんですよね。ECLIPSEで聴いた音が、いい影響になって出たんじゃないかなって。

NIREさん ECLIPSEで聴いたからじゃないかと3人でそういう話になりましたね。

レコーディング段階でECLIPSEで音を確かめることもあったとのことですが、そのときの音の印象はいかがでしたでしょうか。

Mさん モニターとしてもいいなと。ECLIPSEは冷静に聴けるスピーカーだと思っています。冷静に聴けると、「ここもっとこうしたらいい」とか閃いたりできる。だから製作の途中にECLIPSEで再生したりしましたね。

NIREさん モニター的な聴き方もできますよね、元々の音源を忠実に再現してくれる能力があると思います。ただ、一方でそういうモニタースピーカーをリスニングのために使うとなるとちょっとつまらないということがあったりするのですが、ECLIPSEの場合はリッチな雰囲気もしっかり引き出してくれる。それは非常にありがたいですね。

それから、音という意味では、あのサイズと音の雰囲気が良い意味でミスマッチというか。「え。このサイズで?」って思いますよね。目をつぶって聴いたら、もっと大きいスピーカーだと思うでしょう。目を開けたらこのフォルムだから、ギャップがまた面白いなと。

KOUさん そのギャップはすごくわかりますね(笑)。

H ZETT KOUさん(drums/銀鼻)

ご自宅ではみなさんTD-M1を使われているそうですが、普段どのようにECLIPSEで音楽を聴かれているのでしょうか。

NIREさん 家ではパソコンにUSBで繋いだり、スマートフォンからワイヤレスで飛ばしたり、いろいろな用途で使っていますね。リハの音源のチェックするのにも使っています。

Mさん スマホやパソコンをつないで使っています。

KOUさん 家でECLIPSEを使っていて思うのは、やっぱりフォルムがいいことですよね。おしゃれです。

NIREさん ぱっと見てスピーカーに見えない。「宇宙船か?」って。

Mさん デザインが素晴らしいですね。カフェ経営していたら、絶対にECLIPSEを使いたいなって。

NIREさん カフェ経営って(笑)

ライブはもちろん、CDやストリーミングを通じてH ZETTRIOの楽曲を楽しんでいる方もたくさんいらっしゃいます。音楽を製作される上で、リスナーのみなさんがどのように音楽を受け取られるかということは意識されますか。

Mさん それぞれ音の好みというのがあると思うんですよね。僕は単純に、「楽しい、すごい!」というインパクトが伝わるといいなと考えています。

KOUさん ECLIPSEの音もそうですが、自分は家で音楽を聴くとき、それほど音量を上げなくても自然に聴こえるというのがいいなと思っています。そういう感じで、僕たちの音楽も届けられたらいいなと思いますね。

NIREさん ライブ感というのかな。演奏しているニュアンスというか、息遣いみたいなものが感じ取ってもらえるのが理想だと思います。我々みたいなスタイルのバンドは、「いっせーの」で弾いたその演奏の生々しさみたいなものが良さだと思っているので。そういうものが伝わればいいなと。

Mさん 聴く人のその時のシチュエーションにはまると良いなというのは思っていますね。その時で、その一番いい状態。「ああ、これいいね。」と思える環境であればいいなと思いながらこの作業などをしていたりします。

H ZETT NIREさん(bass/赤鼻)

ライブとレコーディングで、演奏に対する意識が変わるということはあるのでしょうか。

Mさん ライブはやっぱりその場の空気というか、熱を感じながら演奏しているというところはあります。録音は残るものだということを感じながら弾いたりします。

NIREさん あと、ライブは一発、一発というかセットで全部通して演奏していく。レコーディングは同じ曲を何回もやっていくので、「次はこうやってみよう」とか試行錯誤を重ねてなおかつそこに集中力を高めていって良いテイクを録る、というのをやりますね。

プライベートではイヤホンやBluetoothスピーカーなども使われて様々なスタイルで音楽を楽しまれているとのことです。様々なリスニングスタイルがあるなかで、スピーカーで聴くことの魅力とはどのようなところにあると思いますか。

Mさん 空気に混ぜるみたいなことが、スピーカーはできますよね。それがいい音だと、空気を変えることができる。これは優れた再生装置の条件だと思います。安価なイヤホンでもいい味は出ると思いますが、録音した音をできるだけいい音で聴くのも楽しいと思います。

ご自宅のスピーカーでH ZETTRIOの音楽を聴かれるというときに、聴きどころとしてリスナーに着目して欲しいポイントはありますか。

KOUさん まずは楽器ですよね。私はドラム担当ですが、ドラムには様々な種類のシンバルがあります。種類や口径の大小で、倍音の量であったりとか、同じシンバルでもいろいろな音が聴こえてくる。そこに耳を傾けてもらえたら嬉しいなと。

NIREさん 息づかいまでがわかるような臨場感がしっかり伝わるといいですよね。楽器で言えば、木の鳴りまでしっかり録音できていると嬉しいですよね。楽器は季節による調子というのがありますが、ウッドベースは鳴りやすい季節があって、そうでないときは無理矢理鳴らしている感覚がある。自分で録音を聴き直したときに、「この時楽器がすごく鳴ってるから、楽に弾けて楽しんでいるな」というのがわかるときがある。そういうものまで伝わったら嬉しいかな。

Mさん やはり楽器の鳴りですね。人間が演奏していることまでを含めて、いろいろな音が鳴っているというのが聴こえると面白いと思います。

NIREさん 人間を聴いてもらいたいと。

Mさん そう人間を、ですね。鍵盤を叩くにしても、鍵盤の音だけではなくて、爪が鍵盤を叩いたカツカツという音のような、いろんな音が鳴っていて、それらが全部録音されているという。それを全部含めて、その楽器なりに鳴ってくるというか。そのあたりが録音で全部入っているという感じが伝わると面白いかもしれませんね。

あとは演奏したり録音したりするときは、音の“うまみ成分”みたいなところを意識しているので、それが聴こえたらいいなと。うまみ成分というのは、気持ちいいところとも言えるでしょうか。

最後に「H ZETTRIO」の音楽を聴かれる方にメッセージをいただければと思います。

Mさん 今年もライブがありますから、ぜひ聴きに来ていただきたいです。

NIREさん CDやストリーミングで聴いてもらえるのもうれしいですが、ぜひライブでもH ZETTRIOの音楽を楽しんでいただきたいなと。

KOUさん ECLIPSEでうまみ成分を予習して聴いてもらえたらと思いますね。

本日はありがとうございました。

(インタビュー:PHILE WEB 小澤貴信  PHOTO:君嶋寛慶)

profile

H ZETTRIO (ジャズピアノトリオ)

2014年、スイスで開催されている世界3大ジャズ・フェスティバル「モントルー・ジャズ・フェスティバル」への出演をキッカケに、活動を活発化、国内外の大型フェスに多数出演。H ZETT M(pf/青鼻)のユニーク且つ“無重力奏法”と形容されるテクニカルなピアノと、H ZETT NIRE(ba/赤鼻)、H ZETT KOU(dr/銀鼻)が支えるキレのあるリズムセクションを武器に、独自のアンサンブルを響かせる。この3人以外には作り出せない音楽とグルーヴを追求し続けている。

公式Webサイト
http://www.worldapart.co.jp/hzettm/

<RELEASE INFORMATION>

配信限定シングル「Make My Day」
2018/7/11(Wed)RELEASE


<ALBUM INFORMATION>

「Mysterious Superheroes」
apart.RECORDS ¥3,000(tax out)
発売元:ワールドアパート

全てがiTunes Jazzチャートで1位を獲得した2015年配信のシングル6作品やCMタイアップ曲「What’s Next」などを含む楽曲を収録した最新アルバム。ボーナストラックの異なるEXCITING FLIGHT盤とDYNAMIX FLIGHT盤の2種類をラインナップする。


<LIVE INFORMATION>

『Feel Good !!! 18/19』
年末を締めくくるホールツアーを開催!

2018/11/16(Fri) 東京 福生市民会館 大ホール
2018/12/1(Sat) 沖縄 ミュージックタウン音市場
2018/12/8(Sat) 大阪 メルパルクホール
2018/12/13(Thu) 愛知 名古屋芸術創造センター
2018/12/15(Sat) 福岡 都久志会館
2018/12/22(Sat) 北海道 道新ホール
2018/12/24(Mon)千葉 市川市文化会館 大ホール

詳細は公式サイトから
http://www.worldapart.co.jp/hzettm/live/