今回は、JUDY AND MARYやROBOTSのギタリストとして、また布袋寅泰との競演やSMAP、高橋瞳、MILKY BUNNYへの楽曲提供、はたまた仮面ライダーWへの出演など、幅広く活躍されているTAKUYAさんにご登場頂きました。

TAKUYAさんはもう10年近くECLIPSE Home Audio Systemsの初代モデル「512」をモニター用にお使い頂いております。そこで、まずはECLIPSEとの出会いについてお話し頂けますでしょうか。
このスタジオは、機材選びやレイアウト等についてGoh Hotodaさんに手伝って頂いて10年程前に作りました。その時スピーカーは色々な選択肢があったのですが、マイケルさん(Michael Zimmerling)や佐久間 正英さんから「良いよ」って薦められて。彼らは僕の師匠みたいなものなので、それがいいのかなと。見た目もスタジオにマッチするし。そんな経緯で決めました。
「512」を導入してみて感じたのは、ハイが少し足りない気がするけど、とにかくタイミングが良いって事でした。音の小さいトラックでも、音の大きいトラックでも、タイミングが合っているのかどうかが良く分かるし、オーバーダビングなどの狙いがつけ易く、非常にやり易い。どんな楽器がどんなタイミングで鳴っているのか良く分かります。それが一番気に入った点ですね。
10年間使用しての印象
最初の頃はこのスタジオで作業するエンジニアさんがECLIPSEの音に慣れてないので、違うスピーカーにした事もあったけど、エンジニアさんも次第に慣れてきましたね。このスタジオで体験し制作したプロダクトがミックスまで進んだ結果、他のエンジニアも何人かこのスピーカーを買いました。そうしていくうちに、段々とこのスタンドで他のスピーカーを使うことは無くなっていきました。(笑)
特に最近色々なエフェクト処理をコンピューターで行なうようになってきているじゃないですか。デジタルだと色々なケースで処理の遅延を気にする場面が多くなったのですが、そういう違いもこの「512」が一番分かり易いですね。
高音がきちんと出ているのかどうかについては、ヘッドフォンを繋いで確認したりしていました。
TD510MK2に替えての印象
うん、正当に進化したって感じますね。エフェクトなどはこれまで以上に分かり易くなっていて、特に低音がとても良く見えるようになってきたので、これからベーシスト達にはある意味厳しくなるかも。(笑)
これまでの作品も色々聴いてみると、録音の良し悪しの差がよりハッキリと出るようになりましたね。悪い作品は本当に悪く聴こえる。ただ、これで聴いて良い音に感じる作品は、こちらのミニコンやヘッドフォンで聴いても同様にちゃんと良い音に聴こえるのが凄いですね。
今後の抱負など
ここには「名だたる兵器たち(サウンドエフェクトマシン)」が数々ありますが、今後はこれまで引き出せていなかった機材のポテンシャルを引き出し、更に良い音が作れそうな予感があります。「さあ、これから僕の音楽作りがどう変わっていくのかなぁ」という楽しみが出来ました。このスタジオで10年やってきて、うまく出来た作品やそうでない作品もありましたが、このスピーカーを入れ替えたのを機に「セカンドシーズンに突入だなぁ」って感じますね。