PCオーディオとタイムドメイン
小原由夫のサイト・アンド・サウンド 特別版

昨今大きなムーブメントになりつつあるPC/ネットワークオーディオ。CD等のディスクメディアからでなく、主に音楽データファイルをプレーヤーソフトをインストールしたPCを使って再生するのだが、高級ディスクプレーヤーを伴わずにいい音が楽しめる手段として話題を集めている。とりわけ、96kHz/24ビットや192kHz/24ビットといった、CDの44.1kHz/16ビットを越えたハイサンプリング/ハイビットの音楽、いわゆるハイレゾ音源が楽しめる点は、PC/ネットワークオーディオならではの魅力である。

PCからのデジタル音声を接続するUSB-DACにもヒット商品が誕生しているし、PCで制御可能な「NAS」と呼ばれるHDDからの音源を再生するネットワークプレーヤーも続々と商品化されている。こうして見ると、オーディオの将来性の一端は、ハイレゾ音源の進展が握っているといっても過言でない。

では、ハイレゾ音源を再生するのにふさわしいスピーカーはあるのか? PC/ネットワークオーディオと組むのに適したスピーカーの条件とは何だろうか?

声や楽器のリアルな質感再現、立体的で広がりのあるステレオイメージ…。私が考えるハイレゾ音源の特質はそうしたファクターだが、それに適したスピーカーとして即座に思い浮かぶのは、シンプルでコンパクトなモデル。高いトランジェント性能(高いインパルス応答性)を実現するには、ユニット構成やクロスオーバーネットワークがシンプルであることが近道であるし、小型スピーカーはエンクロージャーも小さいため、バッフルの反射や回折現象の面でも有利。大出力に対応し、高域・低域にも十分に広く伸びたモデルであれば尚ベターだが、コンパクトスピーカーとなると、それはなかなか難しい。

そうした点を踏まえると、イクリプスTDスピーカーがハイレゾ音源の再生に高い適性を持っていると推測できる。そこで今回改めて、TDスピーカーの現行ラインナップを総ざらいしながら、そのPCオーディオ適性を探ってみるとしよう。

なお、使用システムは、動的ノイズの研究成果から誕生した新回路を搭載するオンキヨーの新製品、プリアンプP-3000R、パワーアンプM-5000R、USB-DAC DAC-1000等を用いた。

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